人工知能学会 言語・音声理解と対話処理研究会(SLUD)第98回研究会 参加募集(要事前登録)

   人工知能学会 言語・音声理解と対話処理研究会(SLUD)第98回研究会のプログラムが
   決まりましたのでご案内します.
   
   今回のSLUDでは,通常の一般セッションに加え,
   特別セッション「地域社会とコミュニケーション」を設けています.
   本特別セッションでは,公立はこだて未来大学の元木環先生と
   東京国際大学の酒井晴香先生に招待講演をお願いしています.
   
   今回も多くの発表申込をいただきましたので,9月3日(日)と9月4日(月)の二日間で開催いたします.
   
   参加には《事前登録》が必要です.
   
   皆様のご参加を心よりお待ち申し上げております.
   
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   第98回 言語・音声理解と対話処理研究会(SLUD)
    
   日時:2023年9月3日(日),4日(月)
   
   会場:公立はこだて未来大学 研究棟 R791中講義室(北海道函館市亀田中野町116番地2)
         https://www.fun.ac.jp/contact#1-2
         (現地開催のみ)
   
   参加費:無料
   
   参加資格:特になし(人工知能学会および本研究会非会員の方でも参加可能)
   
   参加方法:以下のWebページより事前登録をお願いいたします.(〆切:8月31日(木))
             https://www.ai-gakkai.or.jp/sig-system/sigusers/add/slud/slud98
   
   資料集:冊子もしくは電子版で提供いたします.
      [SLUD研究会登録会員]
           冊子を郵送(発行日:8月25日(金)以降)
           J-STAGEの掲載(発行後1年以内は認証要)も無料で閲覧可能
           認証のための購読者番号やパスワードはオンライン会員情報管理システムログインし
                      「学会からのお知らせ」にてご確認ください.
           https://www.jstage.jst.go.jp/browse/jsaislud/-char/ja
       [人工知能学会学生会員]
         電子版(無料)【申込先:https://forms.gle/ctajjKExoPfHV6PAA 】
        締切:8月24日(木)
      [上記以外]
          電子版(1,500円)(STORES)
           【通販サイト:https://jsaioffice.stores.jp/ 】(販売開始日:8月25日(金))
        
     冊子(2,000円,送料,発送手数料,消費税を含む)※申込締切:8月24日(木)
           【申込先:https://forms.gle/ctajjKExoPfHV6PAA 】         ※販売数には限りがございますのでお申し込み順となります.
   
   問合わせ先(担当幹事):坂井田瑠衣(公立はこだて未来大学)
   Email: sakaida(at)fun.ac.jp
   
   備考:
         情報保障等特別なサポートを希望される方はご相談ください.
         可能な範囲で対応致します.
   

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   プログラム(発表は目安として発表20分,質疑10分)

   【1日目:9月3日(日)】

   12:55-13:00 オープニング

   特別セッション「地域社会とコミュニケーション」

   13:00-14:30 特別セッション1(3件)

   1. 社会的規範はどのように共同構築されるか:リンガフランカとしての英語によるカナダ在住者のナラティブ実践
      谷村 緑(立命館大学),山口 征孝(神戸市外国語大学),フォード 麻美(フリー)

   2. 接触場面における感情カードを用いた関与領域の拡張と理解の提示
         ―日本語母語話者と非母語話者による対等な話し合いを目指して―
      平田 未季,杜 長俊(北海道大学)

   3. 相互行為分析を用いた地域高齢者の複層的調査に基づく地域コミュニケーション学の確立:その狙いと工夫
      高梨 克也(滋賀県立大学)

   14:30-14:45 休憩

   14:45-15:45 招待講演1

   4. 相互行為実践としての地域社会:個人商店の買物コミュニケーション事例から
      酒井 晴香 先生(東京国際大学)

   15:45-16:00 休憩

   16:00-17:00 招待講演2

   5. デザイン実践を通じた地域コミュニティに対する理解の変容
         ―「地蔵プロジェクト」の活動経験を中心に
      元木 環 先生(公立はこだて未来大学)

   17:00-17:15 休憩

   17:15-18:15 一般セッション1(2件)

   6. 聞き手の繰り返し発話と笑いに関する予備的分析
      森 大河(千葉大学/産業技術総合研究所),楊 潔(早稲田大学),Kristiina Jokinen(産業技術総合研究所)

   7. 共想法による高齢者談話における修辞機能と設定テーマとの関係
      田中 弥生,小磯 花絵,江口 典子(国立国語研究所),大武 美保子(理化学研究所)

   19:15- 懇親会@五稜郭周辺

   【2日目:9月4日(月)】

   10:00-11:00 一般セッション2(2件)

   8. 日本語会話における節末形式と韻律
      臼田 泰如(静岡理工科大学)

   9. 韻律的境界マーカー:JSLの曖昧文
      田頭 未希(東海大学)

   11:00-12:00 特別セッション2(2件)

   10. 祭りの準備作業の変遷が地域コミュニティの絆に及ぼす影響
      榎本 美香(東京工科大学),伝 康晴(千葉大学)

   11. 重いものを受け渡す際の掛け声の相互行為上の機能
      阿部 廣二(東京都立大学)

   12:00-13:00 休憩

   13:00-15:00 一般セッション3(4件)

   12. 機械学習を用いた音声強調処理の性能向上
      鈴木 青龍,藤岡 豊太,永田 仁史(岩手大学)

   13. 事前学習済み音声認識モデルを用いた笑い声検出
      牛尾 貴志(博報堂DYホールディングス),樋口 陽祐(早稲田大学),久原 卓,
      藤原 晴雄,加藤 博司(博報堂DYホールディングス)

   14. 大規模汎用言語モデルを利用した YES-NO 疑問文の返答に関する肯定/否定意図推定器の開発
      渡邊 陸翔,中西 惇也(大阪大学),馬場 惇(株式会社サイバーエージェント),吉川 雄一郎,石黒 浩(大阪大学)

   15. 初対面会話と友人会話におけるラポールに基づく会話の順序付け
      林 貴斗,基村 竜晟(北陸先端科学技術大学院大学),石井 亮,二瓶 芙巳雄,
      深山 篤(NTT),岡田 将吾(北陸先端科学技術大学院大学)

   15:00-15:15    クロージング

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   特別セッション:「地域社会とコミュニケーション」

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   人と人のコミュニケーションは、わたしたちが暮らす地域社会を構成する最小単
   位として位置づけることができます。地域社会では、日々の何気ない雑談や井戸
   端会議から、地域に根ざした病院や学校などで行われる制度的なやりとり、さら
   には地域の魅力を発見・発信することをめざす対話に至るまで、さまざまな目的
   や動機によるコミュニケーションが繰り広げられています。本特別セッションで
   は、地域社会におけるコミュニケーションをつぶさに観察・分析する経験的研究
   から、地域の個別的な事情や特性に則した対話を試みた実践的研究まで、多様な
   目的・アプローチによる研究発表を広く募集します。地域社会におけるコミュニ
   ケーションのありように、言語・対話研究がいかにして迫ることができるかを議
   論したいと思います。

   招待講演:

   講演者:元木 環 先生(公立はこだて未来大学)
   タイトル:デザイン実践を通じた地域コミュニティに対する理解の変容
            ―「地蔵プロジェクト」の活動経験を中心に
   概要:
   私がメンバーの一人として活動をしてきた「地蔵プロジェクト」は,滋賀県大津
   市仰木地区に点在する地蔵を調査記録することから始まった活動である.プロジェ
   クトメンバーはフィールドワークで得られた情報をもとに作品やメディア,空間
   を作り,それらを通じた地域の方々とのコミュニケーションの場が立ち上がって
   きた.本講演では,これまでの活動を地域の中でコミュニケーションツールを作
   り使ってきたデザイン実践と捉え,プロジェクトのメンバー,特に私自身が,そ
   の積み重ねにより経験した地域コミュニティに対する認識の変容を考察する.

   講演者:酒井 晴香 先生(東京国際大学)
   タイトル:相互行為実践としての地域社会:個人商店の買物コミュニケーション事例から​​
   概要:
   地域社会には,自治会や消防団,路上の井戸端会議を始めとする,生活のあらゆ
   る局面に根差したコミュニケーションの場が複層的に遍在している.本報告では
   特に,国内の過疎地域にある,食料品を扱う個人商店に着目する.このような店
   での買物は,必要な食料を入手するための手段であるだけでなく,買物に付随し
   て生じる会話によって,地域住民同士である店員と利用者らが交流する機会にも
   なる.こうしたコミュニケーションを人々による地域社会の実践そのものとして
   捉え,具体的な事例として,雑談や商品を勧める会話において,互いの人間関係
   が確かめ合われ,築かれていく振る舞いを紹介する.

   共催:科研費 基盤研究(C)「身体性を伴う「理解」の相互行為分析:共在する人々の非対称性に着目して」(代表:坂井田瑠衣)